「サンデーレーサー(ピット裏情景)」

model cars#100記念企画 町工場流 大ディオラマ「サンデー・レーサー」の作例で作った駐車場のベースです。ベースの大きさは1250mm×650mmという大きさで、キットは当然無く、スクラッチです。当初、親方より駐車場のベースを作ってそれに1/24スケールのサンデーレーサーを20台くらい並べようとの依頼を受け、ボクなりのイメージを考えていました。駐車場だから、真っ平らに所々縁石があって、街頭を付けておけば良いかなと思っておりましたら、締め切り間際にレース場だから”ピット”が無いとダメだぞ。そして、サンデーレースっぽいピットにしてちょ!なんて言うのね。
ほったら、話が違うじゃない。大急ぎで資料を集めて作り始めました。

model cars100号では、19台のレーサーが配置され、さらに22人のフィギアが動きを表現しています。これらは「町工場」スタッフが各自好きな車、好きな色で作ってくれました。日頃、作例では自分の好き嫌いは無視され依頼通りの模型を作っているスタッフが思いっきり楽しんで作ったクルマなのです。
残念ながら撮影には立ち会えなかったのでクルマを配置した作品は画像で残せませんでしたのでそのすばらしい作品を見たい人はmodel cars100号を是非ご覧下さい。

完成写真(クリックで大きい画像表示)

製作のポイント

ベース

元のベースは建築模型の廃材利用です。1250mm×650mmという大きさですから普段A4、A3サイズのベースを作っている人から見るととてつもなくでかいです。
でも、以前この2/3くらいの飛行場(滑走路)を完全自作したことがあるので自分ではあまり驚きません。ただ、場所に関しては苦労しました。

先ず、建築模型を解体し、下地を出す作業ですがコレは苦労しました。肉体労働です。廃材の多さにも一苦労。


ベース2

完全に下地が出たところで、地面のボリューム感出すためにベースを作ります。これだけの大きさですから重量も考えておかなければ石膏だけで作ると重いしすぐ壊れてしまいます。
ホームセンターで壁や天井に入れる防音、防熱剤のウレタン材(厚さ25mm)を買ってきてそれをベースにしました。
接着は両面テープと発砲スチロール用接着剤。これらも使用量は半端ではありません。


ベース3

路面の下地を作ります。
ウレタン材の上に石膏を載せていきますが、先ず、縁に3mm×3mmの檜角材を接着します。その中に石膏を流し込むわけですが、1250mm×650mm×5mmの量の石膏を流し込み、更に平滑に仕上げなければいけません。水の配合が結構難しいです。石膏はDufixに木工ボンドを混ぜて使用しました。想像どおりこの使用量も半端ではありません。


ベース4

石膏の平滑性を出すためにやや柔らかめに溶いたため気泡が幾分発生しやすいです。また、何度も石膏を流し込むためどうしても段差が付いてしまいます。
完全に石膏が乾燥してからその気泡、段差をモデリングペーストで補修します。


ベース5

石膏が乾いたら、今度は舗装というか、路面です。
今までは、との粉を固着させてそれに塗装していましたが、あまりにも広いのでそのような作業は数日掛かってしまいます。
今回は、家庭用水性アクリル塗料を塗ってそれに”砂”を掛けて地面らしく仕上げてみます。


路面

塗料の色は何でも良いのですが、後から塗装したりするためグレーにしました。
また、”砂”ですけど植木用の砂は粒が大きかったり粒が一定でないので”サンドマチエール”という画材用の砂を使います。

塗料を塗った後に振りかけても良いですが、先ず石膏の上にばらまいて、その後ハケで塗料を塗りつけると良い感じになります。


ピット

ピットを制作します。プラ板、Hビーム、Lビームなどを駆使して組み立てていきます。物が大きいですから接合部分の強度はしっかりさせておかないと後で泣きをみます。


スレート

ピットの屋根スレート拭きにしました。「田舎のバス停」のトタンはアルミ板で作りましたが今回は1/24という事もあり”波”もある程度大きく数も30枚以上必要なのでスレート製造機を作りました。といっても見てのとおり洗濯板みたいな物を2枚作り塩ビ板をヒーターで暖め、プレスして作るという物です。


スレート2

スレートが出来上がったのでピットの屋根に載せてみます。斜めにカットしているところは現物合わせで切り取ります。


路面汚し

ピット部分はコンクリート、駐車場部分はアスファルトらしく塗装をします。ざらつき感と汚れ感を表現するために、田宮模型水性アクリル塗料にとの粉を混ぜながら大きめの筆で垂らすように塗っていきます。

その後、パステル粉や水性インクなどを使って水たまり、オイル汚れ、タイヤ跡などを表現していきます。


フェンス

駐車場とピットの境目にフェンスを立てます。

金網は網戸の網を利用。支柱はエバーグリーンのプラ棒を利用します。


フェンス2

出来上がったフェンスを地面に立てるために真鍮線をプラ棒の支柱に差し込んでおきます。


ピットへの通路にある門を作りました。
これもエバーグリーンのプラ棒で作ります。直線的なのですぐ作れます。


ストラクチャー

イベントらしさを出すためにタイヤメーカーの”のぼり旗”を作ってみました。旗はトレーシングペーパーにロゴを印刷しました。こうすると裏側からも透けて見えます。


ストラクチャー2

門を地面に固定しますが、門のレールをエバーグリーンのプラ棒で作ります。


白線

駐車場の白線引きです。マスキングテープを貼り、筆でGSIクレオスの瓶入りベースホワイトを塗っていきます。


ストラクチャー3

廃油を入れるドラム缶です。レジン製に塗装を施しました。


ピット看板

ピットに看板を付けます。これもエバーグリーンのプラ棒、プラ板で作ります。プラ板が薄いので透けて見えてしまいますからサフェーサーなどの下地処理はキチッとやっておきます。
塗装後、ロゴのディカールを貼り、クリアーコーティングしておきます。

ロゴはmodel cars、J'sティーポ、カーマガジン、ティーポを貼りました。

ガードレールはフジミ製、道路標識、ガードレールセットから利用しました。


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